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『夏のレプリカ』 森博嗣 (講談社)

 
萌絵の同級生 簑沢杜萌は、二年ぶりに帰省した実家で仮面の誘拐者に捕らえられ、一足先に誘拐された家族のいる別荘へ連れて行かれる。ところが、誘拐犯は何者かに殺され、実家にいたはずの盲目の兄は行方不明に…。『幻惑と死と使途』と同時期に起こった事件を描く、偶数章だけのミステリ。S&Mシリーズ第7弾。
萌絵と杜萌のチェスで彩られる、ミステリというよりは残酷な童話のような物語。タイトルの「夏のレプリカ」― REPLACEABLE SUMMER ―の意味はまだ私にはよくわかりません。ただ透明な哀しさだけが残る杜萌の夏。それは本物の夏ではなかったということなのでしょうか…。
家族って、テレビのリモコンのように、だんだん非接触になっていく。どこまで遠く離れれば、スイッチがつかなくなるのか…。それを試そうとする子供のように、みんな、離れていく。
誰でも、そう。離れていく。
(きっと、もう戻れない…)

2004年03月26日 [ミステリ] by スオミ - No Trackbacks このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーをはてなブックマークに追加 2451

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