先日読んだ
『90年代SF傑作選』にも入っていたグレッグ・イーガンの短編集です。
知人のお薦めSF短編の第二弾は、表題にもなっている「しあわせの理由」。裏表紙の紹介文には「脳内の化学物質によって感情を左右されてしまうことの意味を探る」とありましたが、私はそういうテーマだとは感じませんでした。むしろ、「あなたが自分らしいと思っていることって、いつどうやって決まったんですか?」という問いかけに聞こえました。読み終わってしばらくしてから大きなため息をついて空を仰ぐ。そんな作品がつまった一冊です。
この短編集の中でどれが好きかというのを挙げようとしたら、ほとんど全部になってしまいました。(笑)
それぐらい、私はこの世界が好きかもしれません。
ある意味ではすごくベタなテーマが織り込まれていたりするのですが、世界観や主たるテーマが独特なために、全体としてはバランスがとれている・・・のかな。
ただ、
「ルミナス」ほど引き込まれるものはありませんでした。スピード感とかテーマとか、どれをとってもルミナスは最高。
◇収録作品
適切な愛
闇の中へ
愛撫
道徳的ウイルス学者
移相夢
チェルノブイリの聖母
ボーダー・ガード
血をわけた姉妹
しあわせの理由