悪臭トラブルを抱えているのは、中野区弥生町の「川島商店街」に隣接する住宅地。ここに住む五十代の男性が二年半前から、自分の排泄物や残飯を庭で煮詰め、それを約一メートル四方の穴を掘って、ため始めた。
男性は「迷惑をかけていると思わない。(悪臭を出す)理由も話す必要はない」と話すだけ。住民の一人は「男性が以前から大声を出すなど近所とトラブルになった。注意されたことに腹を立て、行為がエスカレートした」と推察する。
住民は今月初め、千人分の署名を集め、取り締まりを求める嘆願書を警察や行政に提出した。
だが、警視庁は「悪臭を感じる度合いは個人で違う。不眠などの直接被害がない段階では傷害罪などの適用は難しく、店が閉店に追い込まれたことを業務妨害に問うのも悪臭でどれだけ客が減ったかなど立証は困難」(中野署)という。
中野区の悪臭トラブルでは「民事訴訟での解決」を模索する住民もいる。住民トラブルに詳しい内田剛弘弁護士は「音やにおいは個人によって我慢の限界に開きがあり、行政や警察が介入しづらい問題」と民事裁判の有効性を指摘する。ただ「加害者にペナルティーを科しても、同じことを繰り返す場合が多い」(内田弁護士)と、抜本的解決に至らないこともあるという。
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