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6月28日 (日)

『螺鈿迷宮』 海堂尊 (角川文庫)


「天馬大吉」という超ラッキーな名前を持つにもかかわらず不運てんこ盛り人生な主人公は、借金のカタに碧翠院桜宮病院に送り込まれ、潜入調査をする羽目になった。美人姉妹の小百合先生、すみれ先生や美人看護師の姫宮に囲まれてにやけている暇もなくアンラッキートルネードに見舞われて、全身包帯だらけに…。そして、他の入院患者も次々死んでいく。碧翠院桜宮病院の秘密とは何なのか?天馬は生きて桜宮病院を出ることができるのか?白鳥調査官シリーズ第3弾。氷姫、参上!?

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6月23日 (火)

『重力ピエロ』 伊坂幸太郎 (新潮文庫)


映画の宣伝でたしか、一風変わった家族の話、といっていたような気がして、伊坂のことだから超能力一家か何かと思っていたら、普通の人間の家族だった。たしかに、行動力に溢れた母親に懐の広い父親、そしてエキセントリックな弟、みんな一風変わっている。
弟の思いつきから一緒に連続放火事件を追うことになった兄(一応主人公)、病院でうきうきと病床探偵にいそしむ父親。家族がそれぞれ別の道からひとつの真実へ向かう―。
伊坂らしい小さな趣向に溢れたエンターテイメント。ちなみに二重螺旋は34オングストロームごとに1回転ねじれているそうだ。オングストロームは百億分の一。

6月21日 (日)

『夜の公園』 川上弘美 (中央公論新社)


夜の公園を散歩するリリ。幸せなはずなのに、大好きだったはずなのに、何かが違う…。夜の公園でリリと出逢った青年 暁(あきら)はリリと恋に落ちる。落ちたはずだった。けれど、リリに心は届かない。リリの親友 春名は真面目な高校教師だけれど、そんな自分をもてあましている。リリの夫 幸夫は…面倒くさいので略。自分がどこにいるのかわからない、どこに向かうのかわからない、そんな4人+1人の物語。

久しぶりに読んだ川上弘美。彼女特有の透き通った感じは健在なんだけど、透明のガラスではなくて磨り硝子のような気がする。…でもこれは、男女の恋物語ではなくて、リリと春名の物語なんじゃないか。そう思った瞬間、磨り硝子のような印象が悲しいまでに透き通ったガラスに変質した。

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23時11分00秒 [小説] - by スオミ - No comments - No Trackbacks このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーをはてなブックマークに追加

6月10日 (水)

『ナイチンゲールの沈黙』 海堂尊 (宝島社)


「チームバチスタの栄光」の続編。ひょんなことから「白銀の迦陵頻伽(かりょうびんが)」と呼ばれる伝説の歌姫 水落冴子を救急搬送した看護師の小夜と祥子。一方、入院患者の中学生 瑞人(みずと)は、網膜芽腫(レティノブラスト−マ)で眼球摘出が必要だが、絶対に手術しないと言って病棟で次から次へと問題を起こしては小夜を困らせている。
アル中の歌姫の担当医と、瑞人をはじめとする子供達のメンタルケアを押しつけられた田口。「やっかいごと処理のコンビニじゃないよ…」とひとりごちていると、火喰い鳥 白鳥と電子猟犬 加納が乱入してきてますます事件は…。

今回はAiに加えて電子紙芝居(加納に言わせれば「デジタル・ムービー・アナリシス(DMA)」)という捜査方法が出てくる。なんかものすごい演算システムで、現場のデジタル情報から犯人の身長・利き腕、行動などが分析できる。設定ではアメリカではもう使われてて日本でも加納が前任地で実績を上げているってことになってるけど、ほんとにあるのかなぁ。

6月 8日 (月)

『孟夏の太陽』 宮城谷昌光 (文藝春秋)


重耳に従って諸国を巡った趙衰の家系を追う連作短編集。

「孟夏の太陽」…趙衰の嫡子、趙盾(ちょうとん)の物語。狐氏の邑に滞在中、趙衰が赤狄の首長の娘、叔隗(しゅくかい)を娶らされるあたりから物語は始まる。ちなみに、叔隗の妹、季隗は重耳の妻となっている。結論だけ言えば、赤狄からかっさらってきた姉妹の片方を趙衰に押しつけたわけだ。その趙衰と叔隗の間に生まれたのが盾である。その後重耳と家臣らは狐氏の邑を離れ流浪の旅に出て、9年後ようやく叔隗と盾は晋に呼ばれる。本来なら正妻になれるはずのない叔隗だが、趙衰の妻であり重耳の娘である君姫のはからいにより、叔隗が正妻に、そして趙盾は趙家の嫡子とされた。その後、趙盾は陽処父(ようしょほ)にその才能を認められ、晋を動かしていくことになる。しかし晩年、君姫の恩に報いようとしたことが、後に趙氏を滅亡の危機に立たせることになる…。

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10時32分23秒 [歴史] - by スオミ - No comments - No Trackbacks このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーをはてなブックマークに追加

6月 2日 (火)

『重耳 (上・中・下)』 宮城谷昌光 (講談社)


春秋の五覇の一人、晋の文公の物語。
重耳の祖父、称は曲沃(きょくよく)の君である。当時、晋は翼(よく)と曲沃に分かれており、翼を伐つことが称の悲願であった。翼の君を3代にわたって伐ち、ようやく翼を滅ぼした称は、死後 武公と呼ばれる。(このへんまで上巻)
称の太子 詭諸には、申生、重耳、夷吾をはじめ幾人もの公子がいたが、驪戎を伐った際に得た族長の娘、驪姫に惑わされ、驪姫の息子を太子にするべく公子を殺そうとする。重耳や夷吾は逃げ出したが、親孝行すぎる太子 申生は最後まで詭諸に逆らうことなく死ぬ。(このへんまで中巻)

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11時43分00秒 [歴史] - by スオミ - No comments - No Trackbacks このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーをはてなブックマークに追加

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