ギュスターヴ・モローやビアズリーに代表される世紀末美術にははるかに遠い日本で、同じ十九世紀末にひとりの異色画家が登場した。月岡芳年―――。“最後の浮世絵師”といわれ、同時に日本近代における“最初のイラストレータ”と評される彼。本書は、今まで残酷絵の画家としてばかり知られてきたこの月岡芳年の世界にスポットをあて、広い視野、広範な画域のなかから秀作を厳選。芳年の画業を集大成している。大英博物館の協力を得て、日本初紹介の芳年の下絵も一挙に公開。妖しげな世紀末という時代を生き抜いた一人の画家の業績が今、蘇る!!
月岡芳年(1839〜1892)どうですか?ちょっと興味が湧いてきましたか?
天保10年(1839)江戸に生まれる。12歳のときに国芳に入門し、浮世絵師としての修行をはじめる。15歳でデビュー、21歳で絵師として独立する。彰義隊の事件に取材した「魁題百撰相」など残酷絵を発表する一方、武者絵、戦争画、美人画、妖怪絵、戯画など幅広いジャンルの作品を残し、当代一級の絵師としての地位を確立する。晩年は新聞社に招聘され、高級を手にするなど栄華を極めるが、神経を患い54歳で死去。繊細な精神が生みだした独自の画風は、のちの近代日本絵画に大きな影響を与えた。
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