偽物には楽天性というものはない。常にホンモノよりも深刻でマジメな顔をしているものなのである。いつか銀座裏の酒場に坂口安吾のニセモノが女を口説いて成功して、他日無能なるホンモノが現れたところ、女どもは疑わしげに私を眺めて、あなたがホンモノなのかしら、ニセモノはもっとマジメな深刻な人だったわよ、と言った。
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