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9月10日 (水)
『心臓と左手』 石持浅海 (光文社)
『
月の扉』でハイジャック犯と渡り合った「座間味くん」の短編集。座間味くんは、ハイジャック事件で知り合った警視庁の大迫警視にたまにメシに誘われるのだが、そのたびに面白い既済の事件の話を聞かされる。ところが、座間味くんの推理によって事件は全く別の様相を見せはじめる―。
9月 7日 (日)
『狐罠』 北森鴻 (講談社)
蓮丈那智シリーズに登場したミステリアスな女性、宇佐見陶子のシリーズ。
店舗を持たない骨董屋「旗師」として売り出し中の陶子。プロフェッサーDから徹底的に鑑定技術と美の嗅覚をたたき込まれたはずなのに、同業者 橘董堂に「目利き殺し」をかけられ贋作をつかまされてしまった。プライドを賭けて意趣返しを企むが、殺人事件に巻き込まれ―。
一冊丸々の長編で読み応えあり。どろどろとした骨董界で、だんだんと凄みを増していく陶子から目が離せない。民俗学も面白いけど、骨董もなかなか。美術館に行って実物をいろいろ見たくなったよ。
9月 3日 (水)
『写楽・考』 北森鴻 (新潮社)
蓮丈那智フィールドファイル3。今回は中編が4つ。
もはやアブナイ人と化した内藤三國(助手)のマゾっ気たっぷりの言動を堪能できる、「憑代忌」。那智(民俗学教授)に虐められるだけではなく、都市伝説となって水死体にされちゃったり速贄(はやにえ)にされちゃったり。しかも、由美子という優秀な助手が入ったものだから、余計にミクニのヘタレっぷりが際だつ。(笑)
9月 1日 (月)
『触身仏』 北森鴻 (新潮社)
蓮丈那智フィールドファイル2。
今回は那智の事件への巻き込まれ方が尋常ではない。何しろ、フィールドワーク中に謎のメールを残して音信不通になったかと思ったら薬で眠らされて死体と共に発見されたのだ。当然殺人犯との疑いを掛けられるわけだが、それで黙っている那智ではない。潮満珠(しおみちのたま)・潮涸珠(しおひのたま)の謎と共に犯人も解き明かす…!
他にも即身仏が出てきたり、わらしべ長者のルーツが出てきたり、ミクニが宗教にはまりそうになったり、なかなか楽しい話が続くのでした。教務課の狐目もいつのまにかレギュラー入り。
8月30日 (土)
『凶笑面』 北森鴻 (新潮社)
異端の民俗学者 蓮丈那智。彫像のような美しさからは想像もつかない辛辣な口調、独立独歩、唯我独尊で、思いついたら即フィールドワークに行ってしまう。それだけならまだしも、行った先々で事件に遭遇してしまうわけで。
可哀相なのはそれに振り回される助手の内藤三國。いつも反論を試みつつも、那智に「ミクニ」と呼ばれただけで、蛇に睨まれた蛙のようにすくみ上がってしまって結局しおしおと従う羽目に。
そんな那智と内藤のフィールド・ファイル短編集その1。民俗学の話も面白いけれど、何よりミクニが虐められるのを見るのがだんだん楽しみになって読むのをやめられない。(笑)
8月29日 (金)
『BG、あるいは死せるカイニス』 石持浅海 (光文社)
優しくて賢い、私の自慢の姉 優子さんが殺された。流星観測に行くといって深夜の学校に出掛けたきり、二度と会えなかった。…私は絶対に犯人を許さない。立ち直った妹 遙(ハルカ)は、親友の美紀と共に姉の死の謎を追い始める―。
高校生が主人公かと思いきや、実は世界設定が異色。この世界では、生まれたときはみんな女。生物として優秀な個体が男に変化するのだ。男性は人口の約1/4。女とのセックスは義務であり、複数の妻を持たねばならない。
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