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11月12日 (水)
『中国の時空論』 劉文英 (東方書店)
[甲骨文字から相対性理論まで]という副題がついています。文字だけのシンプルな装丁に惹かれて手にしました。
←ほとんどこんな感じ。(笑)
基本的には、時代順に中国の思想家たちの時空に対する考え方を追っていくという構成です。こういう文献にこう書いてあり、この意味するところはこうである。それはこういった点で優れており、こういうところは説明が足りない。といった調子でひたすら続きます。実のところ、2/3ぐらいのところで苦痛になってきて、ずいぶんほったらかしてありました。(汗)
最初の方はすごく面白いんですけどね。四季の概念がどうやって生まれたのか、とか。中国で「春秋」という言葉がありますが、これはもともと春と秋という季節しか認識されておらず、それがそのまま月日をあらわす概念となりました。そして、ずっと後になって夏と冬という概念が生まれたのだそうです。
11月 8日 (土)
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック (ハヤカワ書房)
火星から脱走してきた8人のアンドロイドと、それを追うバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)。
たった1日の間の出来事を描いたSFですが、読みごたえ充分。
『ブレードランナー』の原作らしいのですが、読んだときはあまりそんな風には思いませんでした(映画の方はうろ覚えですけど)。純粋に小説として面白いです。
10月29日 (水)
『puzzle パズル』 恩田 陸 (祥伝社文庫)
祥伝社文庫のテーマ競作「無人島」のための書き下ろし作品です。無人島で謎の死体が3つ。ほんとうに謎。いったいどういう解決をみるのか予測不能でした。
後で気づいたのですが、私はこのひとの作品を以前にも読んでいました。
『木曜組曲』です。好みってことなんでしょうねぇ…。
10月28日 (火)
『六番目の小夜子』 恩田 陸 (新潮文庫)
ある高校で3年ごとに繰り返される奇妙な行事とサヨコ伝説。今年は、六番目のサヨコの年。ところが今年はいつもと様子が違っていた…。
印象的な表紙で、本屋でみかけるたび気になっていたのですが、図書館で見つけたので借りてみました。
ラストは、私にとっては「かなりいい」と「いまいち」がないまぜになったような感じでしたが、全体としては面白く読めます。
遠い過去になってしまっていた『学校』というものを思いおこして、「そうか、学校ってそういうところだったかもなぁ」なんてぼーっと考えたのでありました…。
10月24日 (金)
『太公望』(全3巻) 宮城谷昌光 (文春文庫)
商王に一族を皆殺しにされた望たち童子5人が、復讐を誓い、生き抜く姿を描いています。主人公の子供時代から始まり、たくさんの人に出会って人の上に立つ者として成長し、そして大成する。そういう意味では『奇貨居くべし』と似た構成です。
文王に近侍し、商を倒すあたりになるとあっさりとした書きぶりになっていて、少しばかり物足りません。全四巻でもよかったのではないかと思います。
10月16日 (木)
『人形の記憶』 マーティン・J・スミス (新潮文庫)
推理ものというよりは、サスペンスものです。
序盤のうちに真犯人はわかってしまって、その予想を裏切るどんでん返しもないままラストへ一直線でした。
とはいえ、登場人物たちの心理的変化の描写はよくできているし、映画にしたらさぞかし映えるだろうというシーンも数多くあります。なにしろ、主人公が心理学者ですし。
本作品は、「記憶シリーズ」第三作目ということですが、スミスの作品が日本で紹介されるのは初めてで、前ニ作はまだ日本語訳されていないようです。
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