三千万人のファンから愛されるマルチタレント、ジェイスン・タヴァナーは、ある日突然、存在しない人間になってしまった。彼のデータはことごとくセンターから消され、誰も彼のことを覚えていない。いったい何故?どうすれば抜け出せる?
いやがうえにも興味をそそる謎。魅力的な登場人物たち。
最後まで一気に読ませます。
タイトルどおり、名将たちの言葉を、(筆者の言を借りるならば)戦争学の順序に沿って並べたもの。ひたすら引用が続きます。
登場するのは、孫武、ナポレオン、ロンメル、アイゼンハワーら軍人だけでなく、クラウゼヴィッツ、ツキディデス、マキアヴェリといった文人など、あわせて54人。(自分で数えたわけではありません。巻末に一覧があります。)
ある程度の前提知識がないと楽しめません。
また、まとまり感がないせいか、説得力はあるものの、迫力に欠けます。
創元SF文庫なのでSFに分類したのですが、そして、たしかにシミュラクラ(模造人間)は登場するのですが、SFというよりは一人の男が崩壊していく過程を描いた心理小説ではないのかと思ったほどです。
面白いし、途中で飽きるということはないのですが、こちらまで頭がおかしくなりそうです。
・花筵
・ちいさこべ
・ちくしょう谷
・へちまの木 の四編。
武家の妻として平穏な生活を送っていた お市。良人が逆徒の汚名を着せられたことにより姑、義弟、そしておなかの子と共に逃亡生活を送ることになったが…。
箱入り娘として育ったお市が、たくさんのものを失ってゆく過程で、真実の人間性に目を見ひらいてゆく姿を描く『花筵』。
江戸の大火で家も両親も失った大工の若棟梁 茂次。店の再建だけでも苦しいところを、ひょんなことから同じように焼け出された子供たちを養うことになったが…。
ただの意地っ張りに見えた茂次の心情を少しずつあかしていく『ちいさこべ』。
この二編は涙なしには読めませんでしたです。
・我らが隣人の犯罪
・この子誰の子
・サボテンの花
・祝・殺人
・気分は自殺志願
の五編。
『サボテンの花』では、不覚にも泣きそうになりました。
他の四編もすばらしいと思います。
『今夜は眠れない』の続編。一作目のほうが面白かったかな…。