中国春秋のなかば、大国 晋と楚の間で向背を繰り返す小国 鄭。もはや礼が消えつつあった中華で、礼をもって外交を行おうとした執政 子産の人生を描く。のかと思ったら、その父 子国との親子二代分の鄭の歴史が描かれていた。子国の心情がよく描かれているのに対し、子産はその性情ゆえか淡白な記述に終始する。
関連書籍:『華栄の丘』『夏姫春秋』『孟夏の太陽』
宮部みゆきの『
淋しい狩人』にこの『赤ひげ診療譚』が出てきたので、どんなものかと思い、読んでみた。
腕も名声もある医者が、あえて幕府の養生所の医師として働く。そこへ見習いに入った若い医者が見た世界。
短編集でありながらも全体のストーリーがあり、ひきこまれる。
「人を裁くのは、罪を知らぬ人間だ。罪を知る人間は、決して人を裁かない。」
時代物短編集。主人公・岡引の茂七親分をはじめ、謎の稲荷寿司屋台、10歳の拝み屋など、個性的な人々が出てくる。
早く続編が出るといいのに。
福井晴敏の事実上のデビュー作。先に出版された『
Twelve Y.O.』はこの続編。
彼女を命をかけて守る、と心に誓った少年の、しかしその理由はあまりにも哀しい。
「国家」「自衛隊」「日米安保」といったテーマの中で、必死に生きる人々の姿が浮き彫りになる。