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9月 1日 (月)
『触身仏』 北森鴻 (新潮社)
蓮丈那智フィールドファイル2。
今回は那智の事件への巻き込まれ方が尋常ではない。何しろ、フィールドワーク中に謎のメールを残して音信不通になったかと思ったら薬で眠らされて死体と共に発見されたのだ。当然殺人犯との疑いを掛けられるわけだが、それで黙っている那智ではない。潮満珠(しおみちのたま)・潮涸珠(しおひのたま)の謎と共に犯人も解き明かす…!
他にも即身仏が出てきたり、わらしべ長者のルーツが出てきたり、ミクニが宗教にはまりそうになったり、なかなか楽しい話が続くのでした。教務課の狐目もいつのまにかレギュラー入り。
8月30日 (土)
『凶笑面』 北森鴻 (新潮社)
異端の民俗学者 蓮丈那智。彫像のような美しさからは想像もつかない辛辣な口調、独立独歩、唯我独尊で、思いついたら即フィールドワークに行ってしまう。それだけならまだしも、行った先々で事件に遭遇してしまうわけで。
可哀相なのはそれに振り回される助手の内藤三國。いつも反論を試みつつも、那智に「ミクニ」と呼ばれただけで、蛇に睨まれた蛙のようにすくみ上がってしまって結局しおしおと従う羽目に。
そんな那智と内藤のフィールド・ファイル短編集その1。民俗学の話も面白いけれど、何よりミクニが虐められるのを見るのがだんだん楽しみになって読むのをやめられない。(笑)
8月29日 (金)
『BG、あるいは死せるカイニス』 石持浅海 (光文社)
優しくて賢い、私の自慢の姉 優子さんが殺された。流星観測に行くといって深夜の学校に出掛けたきり、二度と会えなかった。…私は絶対に犯人を許さない。立ち直った妹 遙(ハルカ)は、親友の美紀と共に姉の死の謎を追い始める―。
高校生が主人公かと思いきや、実は世界設定が異色。この世界では、生まれたときはみんな女。生物として優秀な個体が男に変化するのだ。男性は人口の約1/4。女とのセックスは義務であり、複数の妻を持たねばならない。
8月28日 (木)
『アイルランドの薔薇』 石持浅海 (光文社)
石持浅海のデビュー作。電車で読んでいたのだけど、翌日は持ってくるのを忘れてしまい、続きが気になるあまりわざわざ本屋で立ち読みしてしまった。(苦笑)
北アイルランドの武装勢力NCFの副議長ダグラス・マクマホンが、南にあるスライゴーのB&Bで殺された。宿にいたのは、同行していたNCFのトムとデイブ、コークから来た会計士のビル、ダブリンからきた生化学研究員のジェリーとフジ、アメリカ人大学生のアリスとケイト、オーストラリアから花を売りに来たビジネスマンのケン。そして、宿の女主人メアリーと料理人のフレッド。そして、NCFの依頼を受けた正体不明の殺し屋「ブッシュミルズ」が紛れ込んでいた。
増える死体、高まる緊張感。皆の精神が限界に来る前に犯人を突き止めなくてはならない―。本作の探偵役フジは後の作品の探偵役のように純化されていないけれど、石持作品の原形はここにあり、といった感。うーん、たまらんぜ。
8月24日 (日)
『Rのつく月には気をつけよう』 石持浅海 (詳伝社)
移動中に読むだけなら…と借りてきた連作短編集。ところがどっこい、やっぱり途中でやめるなんて無理なのであった。
学生時代からの飲み仲間、「悪魔的な頭脳を持つ」長江高明、「雑学博士の」熊井渚、「一升瓶を一気飲みできる」湯浅夏美。長江のマンションで開かれる飲み会も、マンネリはつまらんということで、毎回誰かがゲストを連れてくる。そのゲストの話で盛り上がるのだが…。
会話のほんのわずかなとっかかりから推理をふくらませる、これも石持浅海らしいミステリ。そして、最後の最後まで魅せてくれるところも憎らしい。
8月18日 (月)
『水の迷宮』 石持浅海 (光文社)
三年前不慮の死を遂げた、水族館の飼育係 片山の命日。複雑な気持ちを抱える職員や関係者が集まる水族館で、展示生物への攻撃が始まった!次々と襲われる水槽、人を食ったようなメール、そしてついに殺人が―。来館者8500人を人質に取られた職員達は、水槽を守りながら謎の攻撃と対峙する覚悟を決めるが…。
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