大学に入学するべく家を出て東北にやってきた椎名。彼が引っ越し当日に出会ったのは、シッポサキマルマリという黒猫と、「一緒に本屋を襲わないか?広辞苑を奪うんだ」と真顔で言う河崎だった。
二年前と現在が織りなす二つの物語。二年前の主人公は河崎、琴美、ドルジ。そして、現在の物語は椎名と河崎。彼らの物語の行方は…。
ミステリと紹介されることが多いようですが、私はこれをミステリだとは思いません。清冽だとも思いません。ただただ楽しく哀しい小説だと思います。
途中、「どうして?ねぇ、危ないよ!」とはらはらし、怖れていたことが半分実現して半分はずれて、でもやっぱりハッピーエンドというには哀しすぎて。
予想もしなかったどんでん返しにも驚かされましたが、それよりもさらに、登場人物ひとりひとりの際だった個性がかもしだす不思議な雰囲気の方が印象に残る物語でした…。
神様はいるのかな。
映画化されてます。見に行きたいな。