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『星の王子さま』というタイトル
徹人28号が行く++(kitsuneさん)の「
作品タイトルと著作権」に反応して。
かの有名なサン=テグジュペリの「Le petit prince (The Little Prince)」。この著作権が今年1月に切れ、新訳がいくつか登場、というときに出てきた話題。まずは元記事から紹介。
asahi.com: 「星の王子さま」新訳書名で要望書 岩波書店
岩波書店は22日までに、サンテグジュペリの「星の王子さま」の新訳本を出した論創社に対し、本の扉裏やあとがきに「星の王子さま」の書名は岩波版の翻訳者の内藤濯(あろう)氏の考案であることを、重版分から明示することなどを求める要望書を出した。(中略)
岩波書店の宮部信明編集局部長は「基本的には、新訳にふさわしい別の書名をつけるべきだと考える。それでも『星の王子さま』を使いたい場合は、先人の創造的な営為に対する敬意を示してほしい」と話している。
kituneさんは「作品のタイトルやキャッチコピーの類いは著作権法の保護対象にならない」と言っています。確かに、私たちは本の名前をブログに自由に書けます。そういう意味ではタイトルは著作権法の保護対象にはなりません。また、
ドラクエ攻略本事件のように、ドラクエ攻略本に「ドラクエ」という言葉を使うな、というような主張は、著作権侵害・商標侵害ともに認められないでしょう。タイトルに触れずにそれについて語ることができないからです。
しかし、今回の場合はどちらも同じ「The Littile Prince」という作品の翻訳本であり、それに同じタイトルをつけるとなると話は別ではないでしょうか。私は素人なので自信はありませんが、同種のものに同じタイトルを、しかも独創性のあるタイトルを流用するのは問題がありそうな気がします。(誰かこのあたりについて詳しい人がいたら解説求む!)
これが「小さな王子」とか「小さな王子様」というような直訳タイトルであれば岩波も何も言わなかったでしょう。でも、創造的なタイトル『星の王子さま』をそのまま使うなら、「先人の創造的な営為に対する敬意を示してほしい」という岩波の主張は自然なことのように感じられます。
私としては、いろんなタイトルが出るよりは『星の王子さま』で統一されている方がいいよな、という思いと、もっと独創的なタイトルが生まれるといいな、という期待の両方があって、どちらとも決められません。
ただ、ひとつ言えるのは、「積読(つんどく)」になってる原文の“
The Little Prince”を早く読まなくちゃいけないってことです。(汗)
サイト内関連記事 : 著作権
コメント
独創性の有無は著作権の認定に重要な要素ですが、邦題だけを切り取ってそれを考えるとまずいことになっちゃいます。
原題にあまり独創性が感じられない場合、原題は保護されるが二次作品のタイトルは保護されるという矛盾が生じるからです。
# 今回は海外の作品なのでちょっと話が別ですが、国内の作品でも二次著作は発生し得ますね。
だから私も岩波の要請は理解できるのですが、「他のタイトルをつけてくれ」というのはちょっと言い過ぎで、論創社に求めたように「この邦題は内藤濯氏による優れた仕事である」という注釈を加えれば丸く収まりそうなのに、と思っています。
というか、当の出版社たちは著作権の問題として話し合っているわけではないと読めます。
しかし記事の中に「原作の著作権が切れた」という記述があるために、著作権問題であると誤解されかねない(しかもタイトルが著作権の保護対象であるかのように読める)ことがちょっと残念だな、と思っているわけです。
では、翻訳ではない本のタイトルにも、他と同じものをつけていいのですか?
ローマの歴史を書いてそれに「ローマ人の物語」ってつけていいのか、とか、フーリエ変換の話を書いて「フーリエの冒険」とつけていいのか、とか。
著作権法だけでなく、なにか他のでもいいんですけど、法的に問題にならないのでしょうか?
別件ですが、kitsuneさんちにTBしようとしたんですけどできませんでした。余所で文字化けしたこともあるし、未だにうちのTB、なんか変なんだろうなぁ…。
日本の著作権法が保護しているのは、著作者の思想や信条です。
これらは著作者の内面に存在するものですが、文章やメロディなどに現れているため、直接保護されるのは文章やメロディなどになります。
タイトルは作品のごく一部に過ぎない上、通常とても短いので、それ単体で思想信条を表現しているとは考えられません。
ただ、長短だけが理由ではなくて、たとえば作品そのものが 17文字しかない俳句は保護対象になります。
しかし、タイトルの模倣を防ぐ手段がないわけではありません。ゲームや漫画のタイトルでは広く行われていることですが、タイトルを商標登録してしまえばいいのです。
これによって、たとえば他社が「ドラゴンクエスト」という名前で別のゲームを売ることはできなくなります。
ま、タイトルと内容が著しくかけ離れていて、それが既存タイトルの模倣だった場合、不正競争防止法で争われる可能性はあるかも知れません。
どっちにしろ私は専門家ではないので、話半分でお願いします 
多くの場合、本のタイトルは商標登録しませんよね、たぶん…。
私もはじめ独禁法系かと思って検索したんですが、ひっかかりませんでした。
うーん、気になる。 
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【TENERE】
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(29/06/05)
独創性の有無は著作権の認定に重要な要素ですが、邦題だけを切り取ってそれを考えるとまずいことになっちゃいます。
原題にあまり独創性が感じられない場合、原題は保護されるが二次作品のタイトルは保護されるという矛盾が生じるからです。
# 今回は海外の作品なのでちょっと話が別ですが、国内の作品でも二次著作は発生し得ますね。
だから私も岩波の要請は理解できるのですが、「他のタイトルをつけてくれ」というのはちょっと言い過ぎで、論創社に求めたように「この邦題は内藤濯氏による優れた仕事である」という注釈を加えれば丸く収まりそうなのに、と思っています。
というか、当の出版社たちは著作権の問題として話し合っているわけではないと読めます。
しかし記事の中に「原作の著作権が切れた」という記述があるために、著作権問題であると誤解されかねない(しかもタイトルが著作権の保護対象であるかのように読める)ことがちょっと残念だな、と思っているわけです。