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『残虐記』 桐野夏生 (新潮社)

 
一通の手紙をきっかけに失踪した小説家、そして家に残されていた、25年前の少女誘拐監禁事件の真相に迫る小説―。

「景子ちゃんは、あの事件で一番、自分の何が失われたと思う」
「さあ、何だろう。考えたこともありません。」
「家族?それとも住む環境。友達?何かな」
「よくわかりません」
「僕は現実ではないかと思う」

現実を失った11歳の少女が生きていくために必要とした毒の夢、そこに浮かび上がる真実のカケラ。たくさんの謎の前に、私たちはカケラを集めることしかできない。けれど、そのカケラから再構成した「真実」は何も真実を教えてはくれない―。
あとがきにあった「謎解きのないミステリ」というより、謎解きしても真実にたどり着けないミステリかも。

2007年09月17日 06:36 [小説] - No Trackbacks このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーをはてなブックマークに追加 1387

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