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『片想い』 東野圭吾 (文春文庫)

 
いくつものテーマが縦横に織り重ねられた長編ミステリ。アメフト、昔の仲間、ジェンダー、夫婦――ひとつひとつのテーマははっきりとその色を際だたせながら、どれもが「片想い」の悲しさ、いらだちに彩られている。主人公の哲朗は、殺人事件の謎と対決しているつもりがいつのまにか社会や自分の歪みと対峙することになり、そして、事件が糸が解きほぐされた時には私たちもまた新しい地平線を見つめるのだ。

以下、ネタバレあるかも。




トランスジェンダーや性同一性障害、半陰陽といったテーマが登場するけれど、やっぱり人間を男女にすぱーんと分けるのはムリがあるよね、というのが結論。白黒じゃなくてグレーもありのグラデーション。そういう意味では、自閉症のスペクトラムと同じようなものか。

一人の人間の中でさえ男女は混ざり合っているはず。私も女性の中でいると違和感を覚える一人だけれど、だからといって男というわけでもない。高校生の頃まではすごく苦しかったけれど、高校生の時にあきらめがついた。男とは見てもらえない以上、どうやっても女として生きていけないんだってことを受け入れるしかない。まぁその後、女でなくてもいいや、って風に開き直れたのは最近になってからだけど。

2007年10月25日 23:36 [ミステリ] - No Trackbacks このエントリーを含むはてなブックマーク このエントリーをはてなブックマークに追加 1737

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