黄檗宗(おうばく)は、江戸時代になって新たに日本に伝わった、禅宗の一派です。(中略)
黄檗宗の伝来は、江戸時代の日本が最新の中国文化を受容するきっかけとなりました。美術の分野も例外ではありません。黄檗美術にみる、西洋画法をとりいれた写実的な描写や、赤、青、緑などの薦厚な彩色をほどこした肖像画や羅票図は、江戸の絵画様式に大きな影響を与えました。
イギリスの医師・ロバート・ジョン・ソーントン(1768?〜1837)により出版された『フローラの神殿 リンネの雌雄蕊分類法(しゆうずいぶんるいほう)新解説図集』は博物学書の中で最も美しい植物図鑑ともいわれています。
副題にあるリンネ(1707〜1778)はスウェーデンの博物学者で、動植物の近代的な分類法を創始したことにより「分類学の父」と称されます。「雌雄蕊分類法」とは、植物を雄しべと雌しべの数や形に基づき24に区分した分類方法で、そのみごとさに感服したソーントンは、リンネの理論を視覚化した図鑑の出版を企てたのです。
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